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どうしてブラック飲食店で働くの?飲食店がブラック化する理由

飲食店など飲食業界は「ブラック企業が多い」とよく言われます。

「給料が安い」「労働時間が長い」「休みが少ない」といった厳しい労働環境が多く、厚生労働省が毎年発表している雇用動向調査でも他業種と比べて離職率が非常に高いです。

一方で、明らかに異常な労働環境なのに、長く飲食店の現場で働き続ける人も多くいます。

この記事では、現場スタッフから大手飲食法人の本社勤務、個人飲食店の立ち上げまで、飲食業界で7年以上働いた経験のある私が「飲食店がなぜブラック化するのか」「ブラック飲食店で働く理由」「どうして辞められないのか」といったことについて解説していきます。

目次

ブラック化の最大の理由は「閉鎖的環境」

飲食店での現場勤務は、毎日「同じお店」に「同じ人間」と「長時間」拘束されます。

もちろん、アルバイトスタッフを雇っていれば、日によってメンバーが変わったりしますけど、1週間単位で見れば、ほとんど変わり映えしません。

こういった閉鎖的環境は、外部からの情報量が少なくなってしまうので、自分の置かれている労働環境の異常性に気づきにくいのです。

そのため拘束時間が長くなるほど感覚が麻痺してしまいます。

閉鎖的環境がもたらす3つの問題

閉鎖的環境がもたらす問題として具体的に3つほど挙げると以下の通り。

  1. 他業種との比較ができない
  2. 成長のための学習・情報収集が困難
  3. モラルの低下

他業種との比較ができない

一般企業と比べて「勤務時間帯が遅い」「週末は忙しいため休みが取れない」「そもそも休日が少ない」場合がほとんどです。

そのため、仕事終わりや休日に他業種の知り合いや友人と遊んだり、飲みに行ける機会が少ないです。

日頃、来店されるお客さんとの交流があると思いきや、あくまでお店のスタッフとお客さんという関係性である以上、仕事に踏み込んだ話をすることってほとんどありません。

外部の人と接する機会が少ないと、「労働時間」「休日数」「給料」等、同年代の他業種と比べて、良いのか悪いのか比較出来ません。

「SNSとかネット上から情報得られるのでは?」と思うかもしれませんが、長くブラック飲食店で働いている人は、そもそもSNSを使っていなかったり、ブラック飲食店だと思っていない、もしくは飲食業はどこもこんなものだと思っているので情報収集を行わないことが多いです。

成長のための学習・情報収集が困難

当然ですが、ブラック飲食店の場合、拘束時間の長さ、休日の少なさから仕事以外に費やせる時間が少ないです。

閉鎖的環境の中では、新しい知識・技術を習得することは難しいです。

例えば料理人として技術を向上させたい場合でも、食のトレンド・新しい技術をキャッチするために外食の機会を増やすべきですが、ブラック飲食店で働いていると時間的にも金銭的にも難しいです。

例外として、ミシュランの星付きレストランや有名店といったブランド力のある飲食店であれば、お店の価値を創造する力を学ぶことが出来るかもしれません。

しかし、チェーン店や居酒屋といったそこまで技術が求められないお店の場合、現場スタッフとして働くことで得られる知識・技術は限られます。

実際、店舗スタッフよりお客さんの方が外食の機会が多いので、食についての知識を持っていることって珍しくありません。

また、他業種に転職する場合であっても、転職のために必要な能力を勉強する時間が中々作れません

例えば、飲食店からエンジニアになりたいと思っても、プログラミングスクールで学べる時間帯と勤務時間が被っているため通うことが出来ません。

最近ではオンライン完結型のスクールも多いですが、拘束時間の長さと休日の少なさから学習時間の確保が難しいです。

モラルの低下

ブラック飲食店では「パワハラやいじめが横行」しているなんて、良く聞きますが「事実」です。

最初から暴力的な人間ばかりではなく、閉鎖的環境が人を変えてしまうのです。

なぜ、パワハラやいじめが横行するかというと、「従業員の不満の矛先をそらす」ためです。

ブラック飲食店の労働環境は異常なので、当然、ストレスが溜まります。
溜まった不満をお店に向けられないように、ガス抜きとしていじめやパワハラが行われるわけですね。

モラルの問題でいうと、女性関係なんかでの問題を抱えてることも多いです。

外部との出会いが当然少ないですから、アルバイトの女の子に手を出したり。。。
真面目な恋愛なら良いんですけど、不倫関係や二股といった問題を起こす人間も少なくありません。

売上の多い年末年始は、売上金を持って飛んでしまう従業員が出ることもありますね。

閉鎖的な環境ができる原因は、利益率の低さ

では、閉鎖的な環境ができる原因は何かというと、飲食店経営の利益率が大きく関わってきます。

一般的に飲食店の利益率は売上の10%~15%程度、業態によっては5%程度と薄利な商売です。

利益率を上げる方法は、「売上を上げる」か「経費を削減する」の二種類です。

利益率を上げる上で経費削減の対象とされやすいのが「人件費」と「原価」です。

「人件費」は、固定給である社員の労働時間が長いほど削減できます。

売上が悪ければアルバイトのシフトを削り、社員に働かせることで人件費を調整するわけです。

アルバイトはシフトが削られれば、他のバイトを始めて辞めてしまうわけですから、慢性的な人手不足にも陥ります。

ブラック化する飲食店の負のスパイラル
  • 売上が悪いからアルバイトを使えない⇒社員は休めない
  • シフトに入れないからバイトは辞める⇒人手不足になって社員は休めない

こうして売上の悪いのお店は、飲食店のブラック化が進むわけです。

飲食店の売上は、時代の流れや周辺の競合数、天候など様々な影響を受けるため、いつ売上が落ち込むかわかりません。

利益率の低さが経営判断に大きく影響し、現場社員の給料をなかなか上げづらいというわけです。

極端な物言いですが、労働搾取をすればするほど、経営者は儲かるわけですね。

キャリア20年以上のベテラン料理人でも月給25万円!?

私が飲食店の独立、立ち上げを行う際に知り合いの料理人に声をかけていたのですが、驚くほど給料が低いんですよね。

中でもやばいなぁと思ったのは、40代後半の和食職人

その人は、10年ほど関西の料亭で修業した後に、居酒屋を3年ほど経営し閉店、その後は居酒屋チェーンで働いていました。

「一緒にお店やりませんか?」みたいな話をするわけですから、当然給料のお話もするわけです。

そしたら、今の居酒屋チェーンでは5年以上働いて、額面で月25万円しか貰ってないとのこと。。。

しかも労働時間は毎日12時間以上、月4回休みが取れれば良い方とのことでした。

一応、一店舗の料理長という立場らしいのですが、「仕事内容が楽だからこんなもんだよ」と死んだ魚の目で言われたときは言葉に詰まりましたね。

「本部で作ったメニューを機械的に作業するだけ」
「売上が良くても悪くても同じ給料だから」
「料理開発とか頭使わないから楽だよ」

まぁこんな思考だから安く叩かれるんだろうなとは思いましたけど、それでも夢がなさすぎます。

真面目な人ほどブラック飲食店の犠牲になりやすい

まじめで責任感の強い人ほど、ブラック飲食店に搾取されやすいです。

ブラック飲食店は、経営者の責任をあたかも従業員が悪いと擦りこませます。

  • 「売上を上げるための努力が足りないんじゃないか?」
  • 「お前のマネジメントが良くないからアルバイトが辞める」
  • 「お前のせいで人が足りないんだから代わりに働け」

店を営業するだけで手いっぱいなほど、疲弊しきっているので、まとめな判断なんか出来ません。

「自分の責任なのだから頑張らないといけない」

こんな感じでまじめで責任感の強い人はまるで奴隷のように洗脳されてしまうわけです。

また、辞めるといえば、

  • 「他の社員やアルバイトが悲しむ」
  • 「将来的には独立できるように支援してやるから今だけ頑張ろう」

みたいな感じで、同情や確証のない甘い話で引き止めたり、

  • 「お前が辞めたらお店がつぶれる」
  • 「お前が辞めたら他のスタッフの負担が増える」

など、責任を追求するようなことを言ってきます。

そんなの知らないよって感じですけど、割とブラックな環境に置かれてこんなことを言われてしまうと、ずるずる続けてしまう人も多くいます。

ブラック飲食店を辞める理由を正当化する考え方

お店を辞めるときにいろいろ言われるかもしれません。

私もブラック飲食店で働いた経験がありますが、「そもそも飲食店は水商売だから自分がいようがいまいが関係ない」と思って辞めました。

ブラック飲食店で長く働き続けても、得をするのは経営者だけで社会で通用する能力は何一つ磨かれません。

面と向かって辞めると言い出せないという方は「退職代行サービス」を利用してみても良いかもしれません。

「次の仕事が見つからないのでは?」というのは幻想です

次の職場が見つからない」「自分にできる仕事が他にはない」なんて不安は幻想です。

少なくともブラック飲食店では、拘束時間が長いため、転職活動やキャリアアップの勉強に力を入れることが出来ません。

思い切って辞めてしまって、アルバイトしながら転職活動やキャリアアップの勉強に取り組んだ方が効率的でしょう。

ブラック飲食店を辞める決意をしたら同時に転職活動もしよう!

精神的にも肉体的にも辛い環境に身を置くと、後先考えずに辞めてしまう、なんてこともあると思います。

私は辛いならすぐに辞めてしまっても全然良いとは思いますが、現実はそう甘くありません。

辞めると決めたら、在職中に転職活動を行うことをおすすめします。

転職活動の方法として、

  1. 友人・知人の紹介
  2. 求人情報から自分で探す
  3. 転職エージェントを利用する

上述の3つが一般的かなと思います。

「①友人・知人の紹介」に関しては自分に合う職場であれば良いですが、合わなかった時に辞めづらいので、よほど好条件でなければ辞めておくべきでしょう。

「②求人情報から自分で探す」方法もじっくり精査する時間があれば良いのですが、ブラック飲食店の場合、どうしても自分の時間というものが限られます。

上述の理由から「③転職エージェントを利用する」方法が一番効率的です。

転職のプロが希望に合った求人を提案し、面接までサポートしてもらえます。

ブラック飲食店では給料相場一般より低いため、ついつい自分の価値を低く捉えてしまっている方が多いですが、転職エージェントを利用すれば本来の価値に見合った求人を提案してもらえます。

自分の力で探すより、給料面・労働面ともに良い環境の職場を見つけられる可能性が高いわけですね。

飲食業界に特化した転職エージェントのおすすめは『Foods Labo』。

Foods Laboは、専任のキャリアアドバイザーが求人の提案から履歴書の作成、面接まで親身にサポートしてくれます。

また、キャリアアップの実績が豊富で取り扱い求人の中には「1部上場の飲食法人」から「ベンチャー企業の幹部」までハイクラスのものも多く取り扱っております

キャリアアドバイザーのサポートをしっかり受けて転職したい人におすすめです。

≫「Foods Labo」の登録はこちら

また、他業種への転職も視野入れて転職を活動を行いたい場合には、

上述のような総合転職エージェントへの登録がおすすめです。

転職エージェントは、1社ではなく複数に登録してから自分に合ったところを探す形が無難です。

また、「ミイダス」という転職マッチングアプリでは、予め設問に答えることで自分の市場相場がわかるサービスもあるので、興味がある方は試してみてください。

まとめ

どんなお店でもブラック飲食店になりうる可能性があります。

実際にブラック飲食店で働いたこともありますし、個人として仕事のやり取りさせてもらった飲食店の中でも「ブラック化してるなぁ」と思うようなお店も多く見てきました。

ブラック飲食店で働いているなら、将来性が全くないのですぐに辞めるべきです。

また、お店を経営していてブラック化しているのであれば、問題と向き合って改善しなければ、いずれお店はつぶれてしまうでしょう。

ブラック飲食店は飲食業界のイメージを悪くするだけでなく、働き手の人生を無駄にしてしまうため、「利用しない」「働かない」ようにしましょう。

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